Zorin OS 16.3リリースです。無料版Zorin OS 16.3 Core、Zorin OS 16.3 Lite、有料版Zorin OS 16.3 Pro同時リリースとなります。Ubuntu 22.04.2ベースとはいえ、HWEは適用されないため、カーネルは5.15シリーズとなります。高機能・無料版Zorin OS 16.3 Coreに関しても設定は行ってみましたが、かなりの重量級となるため、動作させるマシン能力はそれなりのものが要求されます。日本語指定でインストールすれば、pre-installアプリケーションの日本語化は完了、日本語入力環境として、Coreではibus-mozcが、Liteではfcitx-mozcがpre-install&設定されます。若干の設定調整が必要ではあるものの、日本語指定でインストールすれば、概ね日本語環境での使用は問題ない所が◎となります。
さて、Pro、Core、Liteの機能性の違いは・・
デスクトップ環境はCoreがGnome、LiteがXfceを採用していますが、双方のオリジナルデスクトップはLook&Feelが同様になるよう調整されています。
次に、snap、flatpakについてはpre-install＆設定済みで、”ソフトウェア"によりDeb(Ubuntu)パッケージと共に統合管理する形となっています。AppImageも使用可能ですが、あまり、snap、flatpakと併用する意味はありませんので、本稿では取り上げません。
と・・言うことで、今回はZorin OS 16.3 Core・・ではなく、Zorin OS 16.3 Liteに関して投稿を進めていきます。
１．概要
１．１ ベース：Ubuntu 22.04.2 LTS
１．２ デスクトップ環境：Xfce 4.16
１．３ カーネル：5.15シリーズ
１．４ パッケージ管理方式：ソフトウェアによるubuntu、flatpak、snapパッケージの統合管理
１．５ インストールメディア作成用ISOファイル入手先
２．インストール（GPT／uefi、セキュアブートOff）
Zorin OS 16.3 Liteインストーラー作成用ISOを入力としてrufusを使いインストールメディアをUSBに作成後、本インストールメディアよりブートすると以下Windowが表示されます。
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| ロケールとして日本語を選択 |
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| ロケールとして日本語を選択後、”Zorin OSを試す”ボタンを押下します（”Zorin OSをインストールする”ボタンを押下してインストールを実行しても構いませんが、ここではZorin OS 16.3 Liteのライブセッションからインストラーをキックしてインストールを実行します） |
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| デスクトップ上の”Zorin OS 16.3のインストール”アイコンをクリックしてインストーラーを起動 |
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| 続けるボタンを押下 |
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| アカウント、パスワードはご自身のものを設定ください |
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２．初期設定
２．１ システムアップデート＆アップグレード
Ubuntuパッケージのrepositoryは国内に設定されているため、処理の必要はありません。
システムアップデート＆アップグレードは、ソフトウェア→アップデートタブより行います。
Windowsとのデュアルブート構成時、Zorin OS 16.3 Lite使用後、Windowsを利用するとWindows側の時刻に狂いが生じるため、ターミナルを起動し、以下コマンドを投入してこれを収拾します。
→timedatectl set-local-rtc true
ここは多分バグだと考えられますので、”時刻と日付の設定”は触る必要はありません。
上記のようにするとパネルの日時表示は以下のようになります。
２．３ 外観の調整
プロパティを選択すると。時計の設定変更Windowが表示されますので、例えば以下のように修正します。
１）パネルの日時表示
パネル右端の時刻表示は欧米風並びとなっているため、これを修正します。
上記日時表示の箇所でマウス右ボタンクリック→表示されるメニュー中のプロパティを選択して設定変更を行います。
アプリケーションメニューからZorin Appearanceを起動し以下設定変更を行います。
① デフォルトフォントの変更
３．日本語化残処理
４．Windows App Support(PlayOnLinux+Wine）に関して
以上で、PlayOnLinuxで”＋”ボタンを押下した時の挙動が正常になります。
いずれにしても、Git hubを見る限り、日本語環境用pol.moは４年前に修正済みですので、なぜ、これがまだ、インストーラーに反映されていないのか理解に苦しむ所なんですが^^;。。
Zorin Appearance→フォントタブより変更します。変更例は以下の通り。
② Zorin Appearanceを使った他の設定変更
Zorin Appearanceでは、他に、レイアウト、テーマ、デスクトップに表示させるアイコン設定変更が行えます。これは必要に応じて行ってください。
日本語化残処理はありません。日本語指定でインストールすれば、アプリケーション等の日本語化は完了し、日本語入力環境としてfcitx-mozcが利用可能となります（日本語とアルファニューメリックの切り替えは、半角／全角キー押下）。
４．１ Windows App Supportのインストール
Windows App Supportはpre-install対象とはなっていません。これをインストールするためには、アプリケーションメニュー上のWindows App Supportを選択します。
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| ソフトウェアのWindows App Supportページに飛びますので、インストールボタンを押下するとインストールが開始されます。インストールが完了するとアプリケーションメニュー上に”Windowsアプリケーション”という項目が追加されます。 |
４．２ PlayOnLinuxの問題
アプリケーションメニュー上の”Windowsアプリケーション”を選択すると、更にメニューが表示され、PlayOnLinuxを選択・起動できるようになります。
PlayOnLinuxのWindow（インタフェース）中の”＋”ボタンを押下するとインストール可能なWindowsアプリケーション一覧が表示されますが、日本語環境の場合、ロケールファイルの記述が間違っているため、以下の状況が永遠に続いてしまい、アプリケーション一覧が表示されません。
このため修正済みロケールファイルをGit hubからダウンロードしてpre-installされたロケールファイルを置き換えます。これは以下の手順で。。
１）Firefoxを使って以下アドレスにアクセスし修正されたロケールファイルをダウンロード
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| ja/LC_MESSAGESを探し、ja/LC_MESSAGESの箇所をクリック |
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| pol.moの箇所をクリック |
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| ”CODE”の右端のダウンロードボタンを押下すると、pol.moがダウンロードされます |
２）ダウンロードしたロケールファイル(pol.mo)とpre-installされたpol.moを入れ替え
手順としては・・
① pre-installされた/usr/share/locale/ja/LC_MESSAGES/pol.moをホームディレクトリに移動（念の為バックアップしています）
② ダウンロードしたpol.moを/usr/share/locale/ja/LC_MESSAGES/に移動
↓
５． 評価
機能性：A、初期設定〜日本語化残処理の平易性：A、軽快性：A、安定性：A
となります。久々のオールA評価ですが、加えて、デスクトップがデフォルトで非常に綺麗な点も評価できます。
Zorin OS 16.3 Coreについては、機能性はS評価となりますが、軽快性はCランクに近いB評価となります。かなり重いという感は否めません。全体のバランスがよく取れているのは、このZorin OS 16.3 Liteの方となります。
PlayOnLinuxの問題はありますが、これはZorin開発元の責任ではありませんので、ここでは評価外としています。
かなりおすすめの一本となります。
注意）本稿で投稿したスクリーンショットは、デスクトップをカスタマイズしていますので、オリジナルとは異なるものがあります。この点注意ください。
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