Lubuntu 23.04 "Lunar Lobster" 〜Ubuntuフレーバー中、最軽量・・最新Lubuntuを検証する!・・日本語化残処理要・・



LXQtが正式リリースとなったのは、バージョン1.0から。。Lubuntu 23.04が搭載するLXQtのバージョンは1.2。今回初めてLXQtの正式リリース版をセットアップします。
Lubuntu 23.04を触ってみて最初の感想は・・日本語化については22.04LTSの頃と比較すると随分良くなっているという点。アプリケーションの日本語化については問題ないという状況になっています。ただし日本語入力環境についてはpre-install対象になっていませんので、自身でインストールする必要があります。
次にCompositorは変わりました。LXQtの正式リリース前はcomptonでしたがcomptonベースのpicomになりpre-install&セットアップ済みです。これにより、パネル等の透過処理がデフォルトで可能になっています。


また、LXQtのpre-release版と比べると、安定性が格段に上がってますね・・間違いなく。

という事で今回は、Ubuntuフレーバー中、最軽量Lubuntu 23.04をクイックセットアップします。

1.概要

1.1 ベース:Ubuntu 23.04

1.2 デスクトップ環境:LXQt 1.2

1.3 カーネル:6.2シリーズ

1.4 ソフトウェア管理方式:DiscoverによるUbuntu及びsnapパッケージの統合管理

2.インストール(GPT/uefi、セキュアブートOff)

"Install Lubuntu 23.04"をクリック
”今すぐインストール”ボタンを押下
実行ボタンを押下し、再起動します

インストール先については環境依存となりますので参考になりません。

3.初期設定

インストール→再起動→loginするとアップグレードを促すWindowが表示されます。

ただし、repositoryの最適化が終わっていないため、ここでは”キャンセル”ボタンを押下します。

3.1 repositoryの最適化とシステムアップグレード

まずLXQtコンフィグレーションセンターをメニューより起動します。その中に”ソフトウェアソース”がありますのでこれを起動します。

Ubuntuソフトウェアタブにてダウンロード先が”メインサーバー”になっているため、ここを”日本のサーバー”にします(プルダウンメニューから選択するだけです)
Closeボタンを押下します
”再読込”ボタンを押下します
ソフトウェアキャッシュの更新が行われます

次にターミナルを起動し、以下コマンドを投入します。

sudo apt upgarde && sudo snap refresh


以上で、repositoryの最適化及びシステムアップグレードは完了です。

3.2 時刻の調整

これはWindowsとのデュアルブート構成を撮っている場合にのみ必要です。
Lubuntu使用後、Windowsを利用すると、Windows側の時刻に狂いが生じます。
このため、ターミナルを起動し、以下コマンドを投入する事によって、この問題を収拾します。

timedatectl set-local-rtc true


4. 日本語化残処理

まずアプリケーションの日本語化は日本語指定でインストールすれば行われますので、追加の作業は必要ありません。次にデフォルトフォントの変更ですが、下手にnoto-sans-cjk-jp系フォント等に変えてしまうと、例えばLXQtコンフィグレーションセンターが間延びしたような表示となり、見苦しくなるため、デフォルトフォントの変更は行わない方が良いです。

したがって、残るは、日本語入力環境のセットアップのみとなります。

今の所、LXQtがWayland対応にすぐなるという話は聞こえてきませんので、fcitx-mozcをセットアップしても良いのですが、既にfcitxはメンテナンスモードに入っているため、ここではfcitxの後継、fcitx5ベースのfcitx5-mozcを日本語入力環境としてセットアップします。

4.1 日本語入力環境fcitx-mozcのセットアップ

ターミナルを起動し、以下コマンドを投入します。

sudo apt install fcitx5-mozc


上記処理終了後再起動すれば、fcitx5-mozcによる日本語入力が可能となります。fcitx5キーボードも日本語+Mozc定義となっているため問題ありません(インストールのみ行って再起動すれば良いです)。

5.評価

軽快性:S、インストール→初期設定→日本語化残処理の平易性:A、機能性:A、安定性:A

となります。やはり、Ubuntu 23.04、Kubuntu 23.04と設定してきて今回Lubuntu 23.04を設定しましたので、操作上の軽快性は群を抜いています。安定性も増し、アプリケーションの日本語化もOK、日本語入力環境に関しては、自身でインストールする必要はありますが、考え方によっては、この方が良いかもしれません。好きなものを導入できるというメリットがあるためなんですが・・このあたり、インストール時に選択できるようにすればより良いかもしれませんね。

Lubuntu 22.04 LTSと比較した場合、設定全般ついて平易性が増し、着実に完成度が上がっています。来年リリースされるLTS版が楽しみなところです。

P.S.)
Kubuntu 23.04、Lubuntu 23.04共にDiscoverにてsnapパッケージが表示されないという事象が発生しましたが、ほっておいたら表示されるようになりました。すぐに、snapパッケージはDiscoverに表示されませんが、この場合はしばらくほおっておいてください。おそらくバックエンドでsnap関連のプロセスが動いています。筆者は、flatpakもDiscoverに統合化しましたが、flatpakパッケージはすぐにDiscoverに表示されます。


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