Ubuntu 20.04.1フレーバーの第4弾は、最新Xfce 4.14を搭載するXubuntu 20.04.1 LTS。今回取り上げたUbuntuフレーバーの中では、最もシンプルな構成、設定内容となります。このXubuntuに近いキャラを持つフレーバーは、Lubuntuだったわけですが、Lubuntuはデスクトップ環境をLXDEからLXQtに変え、その様相を大きく変えました。軽快性はそのままに、デスクトップ自体の機能性も上がりましたが・・反面、特に日本語化にまつわる設定の平易性をかなり犠牲にして登場してきています。
Xubuntuは、今回の20.04.1 LTSにおいて、初めて最新Xfce4.14を搭載してきましたが、インストールプロセスや初期設定・基本設定内容に関してはここ数年ほとんど変化がなく、このため、筆者もインストール後、基本設定完了までにかかる時間は、15分以内・・という最短になっています。機械的に処理を進めていけば、基本設定までが完了し、通常使用する分には全く困らない環境になる・・というのはユーザにとっては◎の特徴です。
と・・言うことで、Xubuntu 20.04.1 LTSの投稿を進めて行く事とします。
1.概要
1)ベース:Ubuntu 20.04.1 LTS
2)デスクトップ環境:Xfce 4.14
3)カーネル:5.4.0-42-generic
meltdown/spectre等HW脆弱性緩和策対応度は・・
まず問題の無いレベルとなっています。
2.インストール (MBR/legacy Biosケース)
左側ボックスから”日本語”を選択してインストールを進めていきます |
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本体及びブートローダーのインストール先は環境依存となりますので参考になりません。
3.初期設定
日本語指定でインストールすれば、アプリケーション等の日本語化や日本語input method(fcitx-mozc)の設定が全て完了するタイプですので、初期設定や基本設定は必要最低限ですみます。
初期設定で必要なシステムアップデート・アップグレードも・・
インストール→再起動→login直後に起動される上記Windowにて”今すぐインストール”ボタンを押下すれば終了です。
Ubuntu repositoryも日本語指定でインストールすれば、国内サーバーにセットされますので、repositoryの最適化処理も不要です。
以上で初期設定は完了です。
他、Windowsとのデュアルブートを行っている場合は、Windows側の時刻がずれる現象を収拾するためターミナルから以下コマンドを投入する事も忘れずに。。。
sudo timedatectl set-local-rtc true
4.基本設定
1)時刻の調整
まず、NTPに関してはpre-install対象になっていません。このためタイムサーバーとの同期を行うため、NTPを事前にインストールします。
①NTPのインストール
→sudo apt install ntp
②パネルの時刻フォーマットの変更
インストール直後のパネルの時刻表示は以下のように欧米風の並びで見苦しくなっています。
このため、上記のようにマウスカーソルをパネルの時計の上においたままで、右ボタンクリック→プロパティを選択し、時計の設定画面をデスクトップへ表示させます。
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外観のレイアウト→ツールチップの形式と、時計のオプション→表示形式を、例えば以下のように変更します。
これでパネルの時計表示が修正されます。
③タイムサーバとの時刻同期
時計の設定画面から”日付と時計の設定”ボタンを押下し、タイムサーバーとの同期をOnにします。
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これでタイムサーバーと時刻が同期されます。
③login画面のパネルに表示される時刻フォーマットの変更
これも欧米風の並びで見苦しいため、変更します。
これは、設定マネージャー→LightDM GTK+ Greeterの設定→パネルタグから・・
2)ワークスペースの調整
①ワークスペースの枚数の調整
インストール直後のワークスペースは1枚のみです。これを変更するには、設定マネージャー→ワークスペースから。ここではワークスペースを4枚に変更してみます。
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②ワークスペースの循環とマウスホイールによる切り替え
これは、設定マネージャー→ウィンドウマネージャ(詳細)→循環タグ、ウィンドウマネージャー(詳細)→ワークスペースタグから。。
・ワークスペースの循環
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・マウスホイールによるワークスペースの切り替え
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3)デスクトップアイコンの表示調整
デスクトップに表示させるアイコンを指定します。これは、設定マネージャー→デスクトップ→アイコンタグから。ここではホームとゴミ箱のみデスクトップに表示させるよう設定します。
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4)パネルアイテムの追加と設定
パネルにパネルアイテムを追加します。筆者は、天気予報とワークスペーススイッチャーが必要なので、この2つを追加・設定しています。
これはパネル上にマウスカーソルをおき、右ボタンクリック→パネル→パネルの設定・・と選択し、パネルの設定→アイテムタグ→アイテム一覧の右横にある”+”ボタンを押下する事によって行います。
①パネルアイテムの追加
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”ワークスペーススイッチャー”を選択→”追加”ボタンを押下 |
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”最新の天気”を選択→”追加”ボタンを押下 |
②パネルアイテムの設定
これは、パネルの設定→アイテムタグ→アイテム一覧の中からアイテムを選択した上で右横にある”歯車”アイコンを押下します。
・ワークスペーススイッチャー
ここでは行数を1から2へ変更しています。これによってパネルのワークスペース表示が2段なります(ワークスペースが4枚の場合、パネル上では2x2で表示されます)。
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・最新の天気
”最新の天気”を選択した上で、歯車アイコンを押下すると、天気予報を表示させる地域が自動的にセットされます。
・ウィンドウボタン
ウィンドウボタンの設定では、ウィンドウのグループ化を”常に"に変更しています。
これによって複数の同一アプリケーションを起動した場合、パネル上に表示される当該アプリケーションのウィンドウボタンがグループ化されます。
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以上で基本設定は終了です。基本設定終了直後のデスクトップスクリーンショットは以下のようになります。
また、この段階での、login直後の消費メモリーは・・
522MB・・と極めて優秀な結果となります。
5.評価
軽快性:A+、機能性:B、安定性:A、インストール→初期設定→日本語化残処理の平易性:S
となります。
Xubuntu 20.04.1 LTSは、非常に軽快な上に、日本語指定でインストールさえすればアプリケーション等の日本語化や、日本語input method(fcitx-mozc)のインストール/設定が完了します。また、Xubuntu 20.04.1 LTSは、非常にsimpleな作りとなっているため、初期設定、基本設定内容も他のフレーバーと比較し簡単です。
無論筆者一押し、おすすめの一本となります。
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