最新Manjaro 19.0.2 "Kyria" Official edition(Xfce、KDE、Gnome各edition)のメモリー消費量を徹底検証! 〜Manjaro 19 "Kyria" Official edition(Xfce、KDE Plasma5、Gnome )の中で一番のオススメはどれか?


2月25日にリリースされたManjaro 19は、1週間ちょいで、早19.0.2までレビジョンアップしており、結構動いている感が強いでのですが、今回は、前々回にofficial editionの一つ、Gnome editionを投稿していますので、残りのXfce editionとKDE edition双方をまとめて取上げ、合わせて、現時点で、Manjaro 19 "Kyria" Officila editionの中で最もオススメの一本はどれか・・という点につき評価してみる事にします。

今回大きく変わったと感じたのは、前々回投稿したGnome editionであり、スタイルや壁紙チェンジャー等の機能性を新たに搭載してきました。

実は、壁紙を含め見かけ・・という観点で今回最も雰囲気変わったかもと感じたのはKDE editionであり、Xfce editionについては大きな変化は見られません。

この3つのEditionから構成されるOfficial editionですが、今までの筆者の一押しは、ManjaroのフラッグシップXfce editionだったのは間違いありません。これは、軽快性、機能性、安定性のバランスが最もよくとれていたからです。

ところが、最近のKDE plasma 5やGnome 3.3xの大幅な改善により、軽快性のファクターが格段に上がってきたため、Xfce editionと比較しても、これらが上回る状況になってきています。

このため、今回は、この3本を改めて比較し、今Manjaro official editionの中で最もオススメなのはどれかっていう評価を再度行ってみようと考えたわけです。

まずは、Xfce editionとKDE editionの概要と設定に関して投稿を進めていきます。ただし、 Gnome editionに関しては、前々回投稿していますので、概要や各種設定に関してはこちらをご覧ください(Editionは19.0.1ですが設定内容等は同じです)。
https://www.linux-setting.tokyo/2020/03/manjaromanjaro-1901901-kyria-gnome.html



1.概要

1)Xfce edition:デスクトップ環境→Xfce 4.14

2)KDE edition:以下参照


他カーネルバージョンに関しては、Xfce,Gnome,KDE各editionで共通です。
→5.4.23-1-MANJARO

2.インストール・初期設定・日本語化残処理(Manjaroの共通設定プロセス)

これは、本ブログ投稿記事 ”Manjaroの共通設定プロセスを整理する!”をご覧ください。
https://www.linux-setting.tokyo/2020/02/manjaro-1815-kde-edition-manjaro-kde.html

Manjaro Official editionにおいて、このあたり共通である点は、コマンド処理等が一部必要なもののManjaroの大きな利点となっています。

Manjaroの共通設定プロセスが完了すれば、アプリケーションの日本語化、fcitx-mozcによる日本語入力が可能となります。

3.基本設定

これは各DE特有の基本設定となります。

1)Xfce edition

①パネル表示時刻フォーマットの変更

英文の並びとなっているため、見づらくなっています。これを例えば以下のように修正します。
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 ↓

③ワークスペースの調整(必要に応じて)

ワークスペースの数を2→4に変更
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ワークスペースの表示段数を1→2に変更
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④デフォルトフォントの変更(必要に応じて)

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 ↓

⑤Xfce4ターミナルのデフォルトフォントの変更

ターミナルの表示フォントは標準では間延びしていて見づらいため、これを変更します。

ターミナルの設定→外観から
"システムフォントを使用する"にチェックをいれます
 ↓

他アプリケーション単位のデフォルトフォントの変更は、必要に応じて各アプリケーションの設定から行います。

⑤コンポジットマネージャーの調整

Plank等を使用する場合、不要な影を除去します。これはウィンドウマネージャー(詳細)→コンポジット処理から。
”ドックウィンドウに影を落とす”のチェックを外します
 ↓

⑤ Xfce4ターミナル・ドロップダウンの設定

F12キー押下でドロップダウンターミナルを起動させます。
設定マネージャー→キーボードアプリケーションショートカットキーでショートカット定義を行います。登録コマンドは"xfce4-terminal --drop-down"です。

OKボタン押下後、F12を起動ショートカットキーとして登録します。
 ↓
必要に応じてドロップダウンターミナルの外観の設定を若干行うと、F12キー押下で以下のような体裁のドロップダウンターミナルが起動するようになります。

以上で使うにあたって過不足ない環境となります(ドロップダウンターミナルは、他official editionとの比較上設定しています)。

2)KDE edition

これは、本ブログ投稿記事 ”Manjaroの共通設定プロセスを整理する!”をご覧ください。Manjaro 18.1.5 KDE editionによって内容をまとめていますが、設定内容は全く同じです。
 →https://www.linux-setting.tokyo/2020/02/manjaro-1815-kde-edition-manjaro-kde.html

以上基本設定終了直後のOfficial edition各DEのスクリーンショットは以下のようになります。

<Xfce edition>



<KDE edition>


<Gnome edition>



4.メモリー消費量計測

login直後及びFirefox使用時のメモリー消費量計測結果は以下の通り。

① Xfce edition

Login直後:748MB


Firefox使用時:1.1GB


Firefox消費memory : 352 MB




② Gnome edition

Login直後:719MB


Firefox使用時:1.1GB


Firefox消費memory : 381 MB



③ KDE edition

Login直後:548MB


Firefox使用時:869MB

Firefox消費memory:321 MB


5.比較と考察

1)比較

以下はメモリー消費量が少ない順になります。

① Login直後メモリー消費量

1位:KDE edition       : 548MB
2位:Gnome edition : 719MB
3位:Xfce edition       : 748MB

② Firefox使用時メモリー消費量

1位:KDE edition : 869MB
2位:Gnome edition/Xfce edition 同位 :1.1GB

③ Firefoxメモリー消費量

1位:KDE edition       : 321MB
2位:Xfce edition       : 352MB
3位:Gnome edition : 381MB


各DEのメモリー消費量は、KDE editionが最も少なく、次にGnome edition、最後にXfce editionとなります。

アプリケーション単体のメモリー消費量に対する各DEのオーバーヘッドは、KDE editionが最も低く、次にXfce edition、最後にGnome editionの順となります。


2)考察

システムメモリー消費量・アプリケーションメモリー消費量共にKDE editionの圧勝です。
一般的に、CPU使用率が上がれば、メモリー使用率も上がる事から、軽さの判断をすると、KDE editionが最も軽いという結論となります。

次に、Gnome editionとXfce editionですが、今回、Login直後のXfce editionのメモリー消費量が、Gnome editionを29MBほど上回る結果となっていますが、逆に、Firefox単体のメモリー消費量は、Xfce editionが29MBほど下回っているため、アプリケーションの利用という観点では、アプリケーション消費メモリーに対するDEのオーバヘッドが少ないXfce editionの優位性はかろうじて維持されるという判断となります。

ちなみに、KDE editionに対して、weather report、 ゴミ箱、ロック/ログアウトの3種、デスクトップ上にアナログ時計、Simple Monitorの2種、合計5種類のPlasma Widgetを追加しても、システムのメモリー消費量は、634MBにとどまり、基本設定終了直後のXfce、Gnome各editionよりも遥かに軽いという結果となります。



レスポンスという評価を行うと、Xfce editionの挙動が最も俊敏に見えます。これは、Xfce editionにはDesktop効果が無いためなんですが、試しに、KDE editionのDesktop効果を無しにすれば、このXfce editionの挙動の俊敏さに近くなります。


6.Manjaro 19.02 "Kyria" Official editionの中でのオススメはどれか? 

Manjaro 19 "Kyria" Offical edition各DEは、pre-installアプリケーションが同等のため、本計測結果により、DEの機能性も高く、メモリー消費量も最も少ないManjaro 19 "Kyria" KDE editionの利用が最もおすすめって事になります・・。本検証を行った当事者も割にびっくり(笑。。

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