Archベースの有名所として、複数のデスクトップ環境をサポートするManjaro、KDEベースのChakura、Archman等がありますが、今回は、少しこれらと一線を画すArchベースArcoLinux 18.12.7・・ArcoLinux最新版を取り上げます。2019年1回目の本格的Linux distribnutionに関する投稿として。。
一般的にArchは自分でシステムを組み上げていくという昔ながらのUnixの性格が強く、ある程度技術的スキルが必要となります。
Manjaroの画期的なところは、Archの組み上げを基本的にGUIベースで自動化しており、相応の技術力がなくても、使える所まで持っていける点で、ユーザーのハードルを下げているという事が特徴的です。
更にコミュニティeditionによって、Xfce4、KDE、Gnome3以外に、Awesome、Bspwm、Budgie、Cinnamon、Deepin、i3、LXDE、LXQT、Mate、OpenBoxといったデスクトップ環境版が使えるようになっており、ユーザの選択の幅を広げていますので、現在、徐々に人気が上がってきている事も頷けます。
また、アップデート等によるセキュリティ面を考慮した環境の安全性や安定性も極めて高いレベルにあります。
一方、ArcoLinux(旧称:ArchMerge)は、いくつかの組み上げ方を提供しており、最終的にユーザがArchを使用した自分自身のカスタマイズArchベースISOイメージを作れる所まで(これを彼らはpersonalizeと読んでいます)持っていくことをゴールとしていて、以下のステップを彼らのホームページで強力にサポートしています。
Phase 1 : ArcoLinux Xfce,Openbox,i3(デフォルト:Xfce)
Phese 2 : ArcoLinuxD+install Xfce or Openbox or i3
Phase 3 : ArcoLinuxD+install Awesome or Cinnamon or Gnome or・・・
Phase 4 : PersonalizeされたArco Linux ISOをビルド(ArcoLinuxBを使用)
Phese 5: Install Arch Linux (Arch方式でスクラッチからArch 環境を構築)
Phase 6: PersonalizeされたArch Linux ISOをビルド
今回取り上げるのは、Phese1 ArcoLinux 18.12.7 Xfce editionの基本設定&
日本語化です。若干・・基本設定の方が長いかもしれません・・今回は( ^^ ;・・。
そして、基本設定以外の応用設定を完了するとかなり豪勢で強力なLinux環境が完成しますが、ここまでの設定を含めてしまうとかなり長くなりますので、別の機会に投稿する事とします。
1.概要
1)ベース:Arch rolling
2)デスクトップ環境:Xfce4
3)カーネルバージョン:4.20.0-arch1-1-ARCH(現時点)
meltdown/spectre HW脆弱性緩和策適用度は以下のようになっています。
極めて優秀・・。
2.インストール
インストールプロセスはシンプルですので、window遷移のみ以下に示しておきます。
尚、本体とブートローダーのインストール先の指定は、いつもの通り、筆者が使っているeasybcdマルチブート用の設定となります。
3.基本設定
日本語化残処理の前に意外にやる事が多いんですが。。以下のステップで日本語化残処理の前に基本設定を完了させます。
1)numlockをoffにする
ArcoLinux 18.12.7では、numlockがonのまま立ち上がるように設定されています。
numlock offにしたい場合は以下の手順で。。
① 一旦、login画面でnumlockキーを押下して、numlockをoffにしloginします。
② login後、再度numlockキーを押してセッション中のnumlockをoffにします。
③/etc/lightdm/lightdm.confの120行目あたりにnumlockxをonにしている箇所がありますので、以下のようにここをoffにして保存します。
以上でnumlockに関しては、login画面、login後双方でoffになります。
2)AUR(コミュニティrepository)の操作
AURは、初期状態ですと利用可能になっていません。
使用する場合はメニューからpamac(ソフトウエアの追加とインストール)を選択実行しpamac(ソフトウエアの追加とインストール)の設定画面から以下のようにAURを利用可能とします。
3)ミラーサーバーの最適化日本語化です。若干・・基本設定の方が長いかもしれません・・今回は( ^^ ;・・。
そして、基本設定以外の応用設定を完了するとかなり豪勢で強力なLinux環境が完成しますが、ここまでの設定を含めてしまうとかなり長くなりますので、別の機会に投稿する事とします。
1.概要
1)ベース:Arch rolling
2)デスクトップ環境:Xfce4
3)カーネルバージョン:4.20.0-arch1-1-ARCH(現時点)
meltdown/spectre HW脆弱性緩和策適用度は以下のようになっています。
極めて優秀・・。
2.インストール
インストールプロセスはシンプルですので、window遷移のみ以下に示しておきます。
尚、本体とブートローダーのインストール先の指定は、いつもの通り、筆者が使っているeasybcdマルチブート用の設定となります。
3.基本設定
日本語化残処理の前に意外にやる事が多いんですが。。以下のステップで日本語化残処理の前に基本設定を完了させます。
1)numlockをoffにする
ArcoLinux 18.12.7では、numlockがonのまま立ち上がるように設定されています。
numlock offにしたい場合は以下の手順で。。
① 一旦、login画面でnumlockキーを押下して、numlockをoffにしloginします。
② login後、再度numlockキーを押してセッション中のnumlockをoffにします。
③/etc/lightdm/lightdm.confの120行目あたりにnumlockxをonにしている箇所がありますので、以下のようにここをoffにして保存します。
↓
2)AUR(コミュニティrepository)の操作
AURは、初期状態ですと利用可能になっていません。
使用する場合はメニューからpamac(ソフトウエアの追加とインストール)を選択実行しpamac(ソフトウエアの追加とインストール)の設定画面から以下のようにAURを利用可能とします。
ArcoLinuxでは多くのarchのコマンドが別名登録されています・・が別名定義としてミラーサーバーを最適化するreflectorコマンドにcountry指定がされていないため、筆者は使っていません。
従って、筆者は、以下のコマンドをターミナルから投入する事によってミラーサーバの最適化を行っています。
sudo reflector --country Japan --age 24 --protocol https --sort rate --save /etc/pacman.d/mirrorlist
このコマンドにより、24時間以内にシンクロされたサーバーでプロトコルとしてhttpsが使用され、かつ最もスピードが早いものが、ミラーリストに格納されます。
システムアップデートは、ターミナルから"update"を投入する事によって実行します。
"update"は、pacman -Syuuの別名となっています。
5)使用しているCPUコアへの最適化
マルチコアCPUを使用している場合の最適化を実行します。
ターミナルからホーム配下、.bin/mainに移動し、以下コマンドを実行します。
sh 000-use-all-cores-makepkg-conf-v3.sh
これでマルチコアCPUへの最適化が完了しパフォーマンスが向上します。
6)アイコンの修正
ArcoLinux 18.12.7ではグレイ系アイコンを使用していますが、アプリケーションによってグレイ系アイコンが使用されないケースがあります。
Xfceセッティングメニューからも選択できますがターミナルからは以下のコマンドを実行すればこれが、Fixできます。
sudo hardcode-fixer
7)ホームフォルダーのコンフィグファイルの最新化
/etc/skelフォルダー配下に最新のコンフィグフォルダー及び、コンフィグファイルがあるため、これを全て自分のフォームフォルダー直下にコピー(上書き)します。
リリースに間に合わなかったものが、ここに展開されていますので、これらを全てコピーしてホームフォルダーのコンフィグファイルを最新化する必要があります。
1)firefoxの日本語化
Firefoxに関しては、初期状態でメニュー等の日本語化は行われていません。
firefoxの日本語化ファイルセットがインストールされていないためですので、これをpamac(ソフトウエアの追加と削除)を使用してインストールします。
インストール対象は"firefox-i18n-ja"。
これで、firefoxの日本語化は完了します。
2)日本語input method:fcitx-mozcのインストールと設定
fcitx-mozcのインストールは、ターミナルから以下コマンドを投入します。
sudo pacman -S fcitx-mozc fcitx-gtk2 fcitx-gtk3 fcitx-qt4
次に自分のホームフォルダー直下に以下内容で .xprofile を作成します。
上記完了後、logout/loginで、fcitx-mozcによる日本語入力が可能となります。
5.追加設定
1)libreoffice
libreofficeに関しては、pre-installされていません。
従って、必要に応じてpamac(ソフトウエアの追加と削除)を使用してインストールする必要があります。
この際、libreofficeの日本語化ファイルセットも忘れずにインストールする事・・・。
2)Conky Manager
ArcoLinuxではConky Manager(Conkyzen)を搭載しており、様々なconkyガジェットを楽しめます。
Conkyzenは、メニューから立ち上げますが、ここでConkyガジェットを選択すると、conky startupファイルが作成される(ホームフォルダー直下の .config/conky/conky-sessionfile)仕組みとなっています。
Conkyzenには、Voyagerや、MXのような機能性はありませんが、Conky configファイルの修正に躊躇しないならば、こちらの方が使いやすいかもしれません。
ただし、conky startupファイルを吐き出すものの、自動起動対象にはなっていませんので、これは以下のようにxfce4の機能を使って自動起動対象にする必要があります。
(面倒なので以下は、英語モードでconkyを自動起動対象にしています。)
3)login画面での日時の修正
login画面では上部パネルに日時が表示されていますが(厳密に言えば時刻と曜日です)、欧米風の並びですので、設定マネージャーから、LightDM GTK+ Greeterの設定を選択・実行して、例えば以下のように修正します。
↓
↓
6.評価等
機能性:A+、インストール・基本設定・日本語化の平易性:C+、安定性:A、軽快性:A
こんな感じです。流石にmanjaroほど設定は容易ではないものの、よくできているArchベースです。
設定が完了してしまえば、最新の環境を安定的にしかも十分軽快に使用できるため筆者おすすめの一本となります(筆者は正直言ってmanjaroよりもArcoLinuxの方が好きです)。
特にArchをこれから極めたいという方にとっては、よいリファレンスになると思います。
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