Archman 2019.01 Xfce edition〜文字化けをどう収拾するかが鍵・・インストール手順を整理する!


Archベースdistribution Archmanの最新版 Archman 2019.01 Xfce edition・・。最新LTSカーネルを搭載する高機能トルコ産デスクトップです。
Xfce4ですので、デスクトップは軽快+出来上がった環境は、機能性◎ 。

ただ・・・こいつのインストール&日本語化は、まず、文字化けをどう収拾するか・・ここから始まって、ではどういう手順でインストール・日本語化を実施したほうが最も効率的か・・てな事を考えないと、インストール&日本語化は間違いなく失敗するタイプのDistributionです(笑。

日本語フォントさえ、インストーラーに入ってくれれば問題はなかったわけですが、いくつかのやり方の中から、今回は時間的に最短の日本語化&設定の流れを中心に投稿していきます。

1.概要

1)デスクトップ環境:Xfce4

2)ベースシステム:Arch rolling

3)カーネルバージョン:4.20.3(現時点で最新LTSカーネル)
Meltdown/Spectre HW脆弱性緩和策適用度は・・
問題無しレベル・・。

2.インストール

インストールの際、注意すべき事項は2点。

・NumlockはOnの状態→Numlockキーを押下してOffにする事

・インストーラのLanguage選択欄では日本語が文字化けのため選択不能
インストールの方針として、日本語フォントをインストールして処理を進めるというやり方もありますが、Archmanの場合若干面倒なので、日本語フォントのインストールはやめ、Language=American Englishのままでインストールを進めていきます。


1)インストールの流れ
インストール時の画面遷移を以下に示します。
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ここではまず、region/zoneをAsia/Tokyoに変更、次に以下スクリーンショットのようにシステムロケール等をJapanに設定します
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これでインストールは終了しますが、このタイプのArchベースDistributionはシステムローケールを日本語にしてしまうと、インストールされた環境は、一般的に文字化けが起きる確率は高くなってきます。

これはロケールを日本語にセットしても日本語フォントの導入が行われないために発生します・・。ただし、システムロケールを英語にしてしまうと、日本語環境にするための手間が増えます。

したがって、今回は、システムロケールを日本語にしてインストールを行い、基本設定の箇所で文字化けを収拾する方法をとります。

3.基本設定と問題の収拾

インストール後、ログインすると・・・
完全に文字化け・・

ここは気にせず、ターミナルを立ち上げ基本設定を進めていきます。
numlockはやはりOnのままですので、 一旦、numlockキーを押下して、numlock offにします。これでセッションのnumlockはoffで維持されます。

1)基本設定

①ミラーの最適化

以下コマンドをターミナルから投入し、ミラーの最適化を行います。
Archベースの場合、ミラーの最適化は極めて重要です。

②システムアップデート/アップグレード

以下コマンドをターミナルから投入し、システムアップデート/アップグレードを行います。

システムアップデート/アップグレードの処理の途中で、以下"Whisker Menu"に関するメッセージが出力されます。

無論文字化けで読めませんが( ^^ ;、ここでは末尾"(R)"を選択します。一旦、"Whisky Menu"はパネルから削除されますが、パネルアイテムの追加機能によりリカバリーできます。

2)文字化け収拾

日本語フォントのうち、Archの標準repositoryに入っているotf-ipafontを導入します。
これで文字化けは収拾します。

3)Whisker Menuのリカバリー 

システムアップデート/アップグレードの際にメニューから消去された"Whisker Menu"のリカバリーを行います。

①パネル上でマウスボタン右クリック→"パネル"→"新しいアイテムの追加"を選択し、"Whisker Menu"の追加を行います。

②"Whisker Menu"(ねずみアイコンですが)がパネル右端に追加されますので、"Whisker Menu"(ネズミアイコン)上でマウス右ボタンクリック→"移動"を選択し、"Whisker Menu"をパネル左端に移動させます。

ただし、"Whisky Menu"アイコンが、”ねずみ”のままですので、これをarchmanアイコンに変更します。

パネル上の"Whisky Menu"(ネズミアイコン)上でマウス右ボタンクリック→"プロパティ"を選択。表示される"Whisker Menu"の外観カテゴリの中に”アイコン”がありますのでこれを押下。アイコンの変更を行います。
”未分類のアイコン”の中に"archman-start"アイコンがありますので、これを選択、ネズミアイコンから変更します。

最後にロケールの確認を行います。以下のようになっていればOK。


4.日本語化残処理

1)日本語入力環境の設定

残件として、日本語入力環境の構築がありますが、これは今まで投稿したArchベースの日本語入力環境構築の流れと一緒です。日本語入力環境はfcitx-mozcを使用します。

①fcitx-mozcの 導入

② .xprofileの設定

自分のホームフォルダー直下に.xprofileを以下の内容で作成します。
logout/loginでfcitx-mozcを使用した日本語入力が可能となります。

2)Firefox、Libreofficeの日本語化及び日本語化されたThunderbirdのインストール

pamac(ソフトウエアの追加と削除)を用いて以下をインストールあるいは削除対象として指定し実行します。
これで、Firefox、Libreoffice、Thunderbird(日本語化されたもの)の処理は終了します。

以上、基本設定、日本語化残処理が終了した直後のArchmanデスクトップのスクリーンショットは以下のようになります。

5.追加設定

以下はお好みに合わせて・・

1)MS Office Online機能の導入

Archの標準repositoryから、MS Office Onlineにワンクリックでアクセス可能なMS office online機能を導入・利用できます。

2)日本語フォントの追加導入と設定

前述したipaフォントでもそこそこキレイですが、これで満足できない場合は、日本語フォントを追加でインストールします。筆者は、noto-fonts-cjkを導入して設定しています。
外観の設定→フォント

Firefoxの設定

ただし、noto-fonts-cjkはAURからインストールできますので、ここは注意が必要です。

pamacを使用してインストールする場合は事前にAURをenableにしておく必要があります。

6.評価

インストール・基本設定・日本語化の平易性:C-、軽快性:A、安定性:B+、機能性:A

こんなところでしょうか。。

インストール・基本設定・日本語化関しては、文字化け等もあり、いくつか収拾方法はあるものの、平易な方ではありません。出来上がった環境は、機能性・軽快性も十分であり、これといった問題が無いだけにおしい感じです。少し設定の順番を考える必要がありあますが、逆にこれさえ押さえれば、最短で日本語環境が完成します。

Arcoや、manjaroと比較すると、設定等の平易性では劣るものの、出来上がった環境はひけをとりません。もう少し、多言語サポートのファクターを強化してもらうと全体評価として◎の環境・・あと一息・・。。

ちなみに冒頭と以下のスクリーンショットに表示されている、cairo-clock、plank、conkyは筆者が追加設定したものですので、Archman標準ではありません。

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