Linux Mint 19.1 "Tessa" Xfce edition徹底カスタマイズ! 〜Linux Mint 19.1 "Tessa"の中では筆者おすすめNo1のXfce editionの機能性をmanjaro 18 Xfce editionに近づける!日本語Office Online定義!
Linux Mintは19.0からKDE editionを落とし、メインeditionであるCinnamon editionの他、Xfce edition、Mate editionという3つのeditionを同時リリースする形態を取っています。
KDE editionをdropさせたのはかなり残念な事でしたが、インストールプロセスや、基本設定がどうしても他のeditionと異なる事もあり、Mint開発側のリソースの問題もあったと考えられます。
KDE editionがなくなったおかげで、Cinnamon、Xfce、Mate各editionのインストールプロセス、基本設定の内容が完全に統一化されているため(一部デスクトップ環境の違いにより、基本設定項目が無いものがあったりしますが)、各editionのうち、一つを押さえれば、他editionのインストール、基本設定はその流れに沿って実施できるというメリットが生まれます。
同様なアプローチはmanjaroでも見られますが、インストール、日本語化、基本設定の平易性は、Linux Mintが凌駕しており、機能性ではmanjaroに劣るものの、日本におけるインストールベースを考えると、適度な機能性も相まって、Mintの方が人気が高いものと考えられます。
Linuxに求められるのは、無論機能性もありますが、インストール・設定の平易性は無視できません。Ubuntuフレーバーと同等あるいはそれを超える平易性を提供しているLinux MintはLinux初心者から玄人まで幅広いユーザを確保できる・・という事になります。
Linux Mint 19.0については、ubuntu 18.04 LTSに対応した初めてのリリースでしたが、
ubuntu 18.04 LTS上で順次レビジョンアップされてきた特定のeditionのカーネルに起因した致命的問題が発生し、19.1がリリースされるまでに19.0インストールイメージを再リリースするという異例の事態が発生しました。
筆者もこの問題により、使い続けてきたLinux Mint xfce editionを、xubuntu 18.04.1に切り替えざるおえない状況が発生しています。
今回、ubuntuの長期サポートバージョンの致命的バグを収拾したubuntu 18.04.1ベースとなり、より安定度が上がった事もあり、前ブログで投稿を諦めていたLinux Mint 19.0に関して、その後継となるLinux Mint 19.1の投稿として再開する事に至りました。
さてこれを使い続けるかどうか・・これはまた別の話ですが、筆者の評価としてMintの中ではNo1のLinux Mint Xfce editionの最新版バージョン19.1に関して投稿を進めていく事にします。
今回の投稿の内容は、前々回に投稿したCinnamon edition関する内容とダブル箇所は省きます。したがって、概要やインストール&初期設定メニューを使用した基本設定箇所は投稿しません(概要の所ではデスクトップ環境がXcfe4・・という箇所のみ異なります)。
これらは、以下本ブログのLinux Mint 19.1 Cinnamon editionの投稿を参照ください。
https://www.linux-setting.tokyo/2018/12/linux-int-191-tessaubuntu-basemint.html
という事で、今回の投稿の内容は、manjaro 18.0 xfce editionに及ばない機能性の一つ、MS日本語Office Onlineを、pepeprmint 9のice ssb managerを使用してローカルアプリのように使えるようにする流れと、Xfce4ではやりにくいgoogle calendarとローカルカレンダーとの同期処理の代替として、google calendarをice定義する事によって、google calenadrをローカルアプリのように起動する流れを投稿していく事にします。
1.Peppermint 9 "ice ssb manager"
クラウド型Ubuntu 18.04.1ベース Peppermint 9の大きな特徴は、クラウドに展開されているアプリケーション群の使用の際、通常webブラウザを経由しますが、これをあたかもローカルアプリケーションを扱うような操作性と外観を提供している所にあります。
当初のPeppermintでは、現在のようにクラウド型コンピューティングスタイルではなかったため、大きく注目されませんでしたが、昨今は、クラウド型コンピューティングスタイルが主流となってきたため、Peppermint 9の機能性が大きく注目されてきています。
Peppermint 9はpre-install対象として、クラウドで利用できるアプリケーションの大部分を”ice ssb manager"を使用して定義し、ローカルアプリケーションを起動するような操作性と外観を提供していますが、MS 日本語Officeオンラインを同様な仕組みで提供しているmanjaroと異なるのは、"ice ssb manager"自体をユーザー定義できるようにpre-installしている所となります(manajroの場合は、AURからビルドできます)。
他のUbuntu 18.04 baseに対して、この"ice ssb manager "をインストールするためには、ubuntu respositoryに含まれないため、通常以下の方法が考えられます。
1)peppermint 9のrepositoryをPPAとして追加・定義する
2)直接ice ssb managerのdebファイルを取得しインストールする。
1)に関しては、筆者の普段使いxubuntu 18.04.1で実施済みであり、これといった問題は発生していませんが、peppermint開発元からは推奨されていない方法のため、今回は2)の方法を解説します。
2.Linux Mint 19.1 Xfce editionに、"ice ssb manager"をインストールする・・
現在の"ice ssb manager"の最新版は、peppermint 9 re-spinの5.3.5であり、launchpadからダウンロード・インストールする事が可能です。
peppermint 9 respinは先日リリースされたばかりのpepermint 9の最新版ですが、peppermint 9のice ssb manager 5.3.4と比較するとメニュー内の場所の表記がxfce4に、より近づいている所が改善点でしょうか。。ただ日本語化が間に合っていません。
ice ssb manager 5.3.4 |
↓
ice ssb manager 5.3.5 |
ice ssb manager 5.3.5のインストールは・・
以下のアドレスをブラウザのアドレス入力欄に直接入力してダウンロード→gdebiでインストールする流れです。
https://launchpad.net/~peppermintos/+archive/ubuntu/p9-respin/+files/ice_5.3.5_all.deb
↓
これでLinux Mint 19.1 Xfce editionで、"ice ssb manager”が使用できるようになります。
3.google chromeのインストールと設定
ice ssb managerの定義の中で使用するwebブラウザをFirefoxにした場合、日本語office onlineのメニューが、英語表記のままとなります。
これは、onedriveの言語設定を英語から日本語に一端変更する事によって収拾可能ですが、今回は、google calendarを使用する事もあり、google chromeを使用します。
またice ssb managerでは、firefoxよりchromeの方がブラウザー使用感が出ません。さらにchromeの場合は、onedriveの言語設定の変更を行う必要もありません。
1)google chromeのインストール
chromeのインストールページに行き、ダウンロード、gdebiでインストールという流れとなります。
↓
↓
以上で、chromeのインストールは完了し、googleサイトがppa設定されるため、最新のchromeがアップデートされていきます。
2) chromeにOffice online拡張機能のインストール
ice ssb maangerでFirefoxを使用する場合は必要ありませんが、chromeの場合は、office online拡張機能のインストール及び事前設定(office onlineのアカウント設定)が必要です。事前設定を行う事によって、office onlineをよりローカルアプリのように起動できます。
ウェブストアでoffice onlineを検索 |
office onlineをインストール |
"Microsoftアカウントでサインイン"を選択し、アカウント情報をchromeに記憶させる |
3)Linux Mint 19.1上でchromeを使用する際の注意事項
Linux Mint 19.1上でchromeを起動すると、キーリングのロック解除が必要となり、パスワード入力が要求される事があります。この場合、毎回パスワード入力しても良いのですが、鬱陶しい場合は、以下の手順でパスワード入力を不要とする事ができます。
1)メニューから”パスワードと鍵”を選択・実行します。
2)”パスワードと鍵” windowの左側ボックスの"パスワード”グループの中に”ログイン”がありますので、この上でマウス右ボタンクリックし表示されるメニューの中で”パスワードの変更”を選択します。
3)パスワードの変更を選択すると、まず、ログイン時のパスワード入力が要求されますので、これを入力し、この後表示されるパスワード変更画面のパスワードに何も入力せずApplyします。
以上で、Chromeのキーリングパスワード入力要求は出てこなくなります。
4.ice ssb managerによるMS日本語Office Online、google calendar定義
MS日本語office online機能として今回は、word、excel、powerpoint定義を行います。
これらのサービスアドレスは以下のようになっています。
MS Word Online: https://office.live.com/start/Word.aspx
MS Excel Online: https://office.live.com/start/Excel.aspx
MS Powerpoint Online : https://office.live.com/start/PowerPoint.aspx
例えばword onlineのice ssb manager定義は以下のようになります。
1)メニューからiceを実行→ice ssb managerが起動します。
2)ice ssb managerによるWord、Excel、PowerPoint Online定義
上記のようにMS Word/PowerPoint/Excel Onlineの定義を行います。注意事項としては以下の通り。
①アプリケーション名→メニュ表示する際のアプリケーション名を指定する。
例えば、MS Word Online等
②Webアドレス→ネット上のサービアドレスを指定する。
例えば、MS Word Onlineの場合は、 https://office.live.com/start/Word.aspx
③メニュー内の場所
メニュー表示する場合に所属させるグループ名を指定する。
例えば、MS Word Onlineを”オフィス”グループ配下に置きたい場合は、”オフィス”を選択する。
④アイコンを選択→メニュー等に表示するアイコンを指定する。
デフォルトでは、iceの標準アイコンになります。MS Office等の別のアイコンを設定したい場合は、自身でダウンロード&指定する必要があります。
⑤最後に使用するwebブラウザを指定する。
本稿では、全てChromeを使用しています。
上記定義が完了するとメニュー表示として以下のようになり。。
MS PowerPoint Onlineを選択すると、MS Power Point Onlineがローカルアプリのように起動します。
例えばword onlineのice ssb manager定義は以下のようになります。
1)メニューからiceを実行→ice ssb managerが起動します。
2)ice ssb managerによるWord、Excel、PowerPoint Online定義
MS Word Online定義 |
MS PowerPoint Online定義 |
MS Excel Online定義 |
①アプリケーション名→メニュ表示する際のアプリケーション名を指定する。
例えば、MS Word Online等
②Webアドレス→ネット上のサービアドレスを指定する。
例えば、MS Word Onlineの場合は、 https://office.live.com/start/Word.aspx
③メニュー内の場所
メニュー表示する場合に所属させるグループ名を指定する。
例えば、MS Word Onlineを”オフィス”グループ配下に置きたい場合は、”オフィス”を選択する。
④アイコンを選択→メニュー等に表示するアイコンを指定する。
デフォルトでは、iceの標準アイコンになります。MS Office等の別のアイコンを設定したい場合は、自身でダウンロード&指定する必要があります。
⑤最後に使用するwebブラウザを指定する。
本稿では、全てChromeを使用しています。
上記定義が完了するとメニュー表示として以下のようになり。。
MS PowerPoint Onlineを選択すると、MS Power Point Onlineがローカルアプリのように起動します。
↓
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まさにWindows 10でMS Officeを使用している感触です(笑。
これでManjaro 18 Xfce editionにかなり近づけたかも。
次にGoogle Calendarの定義に移ります。インターネット上のGoogle Calendarのサービスアドレスは以下の通りです。
https://calendar.google.com/calendar/r
従って例えば以下のようにice ssb managerを使って定義すると・・
↓
↓
こんな感じ・・。これもまた、Google Calendarをローカルアプリのように起動できます(ただし初回起動時はGoogle CalendarのID/パスワードが聞かれますので、これらを入力してChromeに記憶させます)。
5.その他のカスタマイズポイント
あとは、Xfce4パネルの移動&透過、Xfce4パネルに天気予報アイテムの追加、ドックとしてplankの追加・表示・テーマの変更、Conkyの追加と英語モードでの表示みたいなカスタマイズを施していきます。
plankのテーマは、gnome-lookあたりから取って、ホームフォルダー配下の.local/share/plank/themesの下に置き、plankの設定画面から変更処理を行います(ただしテーマを置いた後、一端plankを再起動する必要があります)。
Plankの設定画面は、Plank上で"Ctrl マウス右ボタンクリック"で表示されるメニューの”設定”を選択する事により表示できます。
テーマの変更は以下スクリーンショットのように”テーマ”の箇所から使用したいテーマを選択する操作で行なえます。
次にドロップダウンターミナルの設定ですが、これはショートカット設定でxfce4-terminalのコマンド設定を行い、F12キーに割り当てたらほぼ終わり。
↓
F12キーを押すとドロップダウンターミナルっぽくxfce4-terminalが起動しますが、幅等の調整を追加で行う流れ。。
↓
guakeっぽくなって・・これで完成。
6.評価
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